スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Mumford & Sons 「I Will Wait」

自分にとっての初めての野外音楽フェス体験はRising Sun Rock Festivalだった。
当時は北海道の札幌に住んでいたので、会場が近かったという側面が非常に大きい。

ただ、学生時代はバリバリのメタラーだったこともあり、
邦楽のみのメンツであるこのフェスは、立ち上がり当初、特に大きな興味を抱くことは無く、
周りに参加する人間がいても、自分は一緒に行こうと思うことなく、何年かが過ぎていった。

ただ、大学院に行くようになっていた頃は、メタル以外の音楽を聴くようになっていて、
友人からの誘いもあったことから、自然とライジングというフェスに関心を抱くようになり、
そしてようやく野外フェスというものを体験することになる。

はっきり言って、その体験は鮮烈だった。

昼間から朝方までぶっ続けで音楽が会場のどこかで鳴り響いている。
周りを隔てるものは何も無く、頭上にはただ大きな空が広がっているだけ。
そんな環境の解放感は、正に「非日常」に思えた。

フェスに行き始めの頃の人間って、タイムテーブル眺めて、
隙間無くとにかく色んなライブ観て回ろうってタイプの人間が多いように思えるけど、
何を隠そう、自分もそうだった。
初年度なんてヘロヘロになって、朝日が出る時間には芝生の上で、ガン寝だったように思う。

でも基本はメタラー仕様だった自分も、新たな音楽との出会いを心から楽しんでいたのを思い出す。
普段はクラブなんて行かないんだけど、深夜のDJアクトのステージに行って、
訳も分からず、見よう見まねで踊ったりしていた。
勿論メタラーの魂が噴出し、激しいライブではモッシュピットで人に揉まれた回数も数知れず。

ライジングというフェスに参加して、常に音楽に溢れた環境の素晴らしさ、
体力を削りながらもその先に見えてくる音楽に対する高揚感、
そして自分が知らなかったバンド、音楽との出会いといった、一般的なフェスの醍醐味を
自分も実感し、世の中にはこんなに面白いものがあるんだということを知った。

自分は就職して関東に住むことになるんだけど、
数年は飛行機で飛んで、ライジングに行き続けた。とにかくあの環境をまた味わいたくて。
すっかりライジング中毒者になってしまったということ。


そんな自分が関東に就職して、自然と興味が出てきたのが、フジロックだった。

フジの前にサマソニには参加していて、洋楽アクトの出演するフェスの豪華さに
感動してはいたんだけど、でもライジングで味わった感動とはまた違っていて、
音楽フェスの真髄は野外フェスにあり、と既に身を持って体験していた人間としては、
ますますフジロックに対する憧れというものを強く抱くことになった。

そして2007年。恐らく同期と酒を飲んでいた時だと思うけど、
フジロック一緒に行かねー?、なんて話をして、チケットを取って、
初めてフジロックというものに参加することになった。

もうこの年は何もかも勝手が分からずに、めちゃちゃ疲れたのを覚えている。
木曜の深夜に出発して会場入り。駐車場は田代。既に疲れていたけど、そこからバス移動。
更にスキー場の傾斜をひたすら上っていって、テントを張ってと。

ライジングってフェスはステージのすぐ近くにキャンプサイトがあって、
快適極まりないんだけど、フジロックでのキャンプサイトの不便さには、当時閉口した。
もうテント張った時点でクタクタになってた。

でもやっぱり始めてのフジロックってのはテンション上がる訳で、
当時は日本一のロックフェスこそフジロックだ、なんて認識もあったし、
そんなフェスに来ている自分に酔っていた側面もあったかもしれないと思う。

とにかくこの年は歩き回って、ビールも大量に飲んで、
至るところで倒れるように芝生の上に寝転んで寝ていたように思う。
落ち着いてライブ観ていた気がしない。

当時のタイムテーブル見ても、頭から最後までまともに観たアクトは少ない。
きっと落ち着き無くライブの途中でも切り上げて、次のステージ行ったり、
なんてことを繰り返していたからだと思う。

でもこの年のMuseのライブはとにかく凄くて、
前年のサマソニも凄かったけど、やっぱり苗場で観るMuseがあまりにもかっこ良くて、
きっとフジロックという場が織り成すマジックというものを実感したり。

自分にとって初年度のフジロックは、とにかくボロ雑巾のようになって、
日曜トリのChemical Brothersのときはもう力尽きて立てなくなっていて、
「Hey Boy Hey Girl」流れたら急に立ち上がって、そんときだけ踊るみたいな、
そんな状態になっていた。翌日仕事なんて、絶対に行けなかった。

凄く過酷だと思ったけど、でも振り返ってみればやっぱり楽しい思い出になっていて、
帰り際には、来年も行こうぜって友人と誓い合いながら、帰った。
この年は朝方に苗場を出たから、東京戻ってきて環八の大渋滞に巻き込まれて、
最後まで辛かったのも思い出す。


そうなるともうメンツなんて発表される前に、フジロックのチケットを取るようになる。
早割というものに申し込み、何年か連続で当選していた。
早割のいいところは、駐車場が会場から最も近い場内1であること。
この場内1の味を占めてから、フジロックをゆとりを持って楽しめるようになった。

野外フェスはキャンプが必須だと、エゾロッカーであった自分は思っていたけど、
別にステージに隣接している訳ではないキャンプサイトで、
ムリに遠いところまでテント張りに行かずに、車で泊まればいいと感じるようになり、
ある年からそう行動するようになった。

そして苗場、湯沢には温泉がいっぱいある。朝に車で出かけて、温泉に入るようになった。
たまたま行った温泉があって、そこで話しかけてくれる地元の方々を嬉しく思い、
フジロックの度にその温泉に通うようになった。

自然と夜も会場を離れるようになり、そうなると夜に車を運転するようになるから、
フジロックで飲むビールは午前中限定になっていった。

フジロックの翌日には休みを取らずに仕事に行くようになっていたから、
日曜日は翌日のことを考えて、無茶な行動は慎み、
十分な休憩を取りながら、ライブを楽しむようになっていった。

段々とフジロックにおける自分の行動は固まり、最もフジロックを楽しめるやり方で、
毎年フジロックを楽しむようになっていた。

2008年はVines、Feeder、My Bloody Valentine、Ben Folds。
2009年はOasis、Meters、Weezer、Rafven。
2010年はThem Crooked Vultures、Jamie Cullum、Atoms For Peace、Belle And Sebastian。
2011年はColdplay、Get Up Kids、Incubus、The Music。
2012年はStone Roses、Ray Davies、Chthonic、Explosions In The Sky、Refused。

この他名前を挙げたらキリの無いくらい、
今でも思い返すことの出来る素晴らしいアクトとの出会いがあった。


フジロックは毎年行くもの。そんな時間を過ごして今年で早くも7年目のフジロックとなった。
一年の計画はフジロックが中心とは言わないまでも、フジロックを前提に組まれるようになり、
段々とルーティン化していった。

毎年ラインナップは変わるから、常に新鮮なライブに出会えるんだけど、
先に述べた通り、家を出るときから、会場での過ごし方まで、ルーティン化していった。

毎年、フジロックは楽しい。でも、初年度にフジロックに憧れ、
クタクタになるまで音楽を求めて歩き回っていた、
音楽を渇望する自分はいつの間にかいなくなっていた。

寧ろ逆説的にそれは音楽を純粋に楽しめるようになったということでもあるんだけど、
でも、このままフジロックに毎年行くということが、惰性になっていないかと、
自分に問いかけるようになっていた。
少し時間を置いた方が、また新鮮な気分で楽しめるのかもしれないなって。

なので、自分は今年のフジロックは、最後の参加のつもりで参加した。

噛み締めるように会場を歩いて、景色を自分の眼に焼き付けようと思った。
過去の自分が立っていた場所に自分を投影しながら、流れた年月を実感していた。

とはいえ、決して今年のフジロックが感傷的なものであった訳ではなくて、
例年と同じように刺激的なライブばかりで、本当に楽しかった。
時間を見つけて、フジロックで感激したライブのことはぼちぼち書いていきたいと思う。


日曜日の帰り際、会場ゲートをくぐるとき、自然と自分は、
またフジロックに帰ってくるぜって思った。
それが来年なのか、5年後なのか、もっと先なのかは分からないけど。

フジロックには数多くの自分の思い出がある。
ただ楽しむだけではなくて、ライブの合間に寝っ転がって、
自分の人生や社会のこと、仕事のことについて考えた機会も数多い。

苗場という土地に対する愛着もかなりのものになった。
あの山々に囲まれた景色を見ると、いつも帰ってきたなーって、帰省の感覚。

社会人になって、色々と悩み事も抱えて、でも世の中に能動的に関わるようになって、
改めて自分の生き方を考えるようになって、
そんな自分の生きるプロセスの合間にはいつもフジロックがあったということ。

自分にとってフジロックは大切な存在であることを、
改めて実感したのが、今年のフジロックだった。
本当に今年も楽しかった。幸せだった。

こんなこと書いてて、あっさり来年も問答無用で行ってしまうかも。
それはそれで、いいことだと思う。


今年のフジロック、最後に観たのはMumford & Sonsだった。

海外ではフェスのヘッドライナーを務めるくらい売れまくっている彼らだけど、
日本においては、スタジオコーストを埋められないくらいに、人気が無い。
でもこのフジロックをきっかけに、日本でも本格的にブレイクすんじゃないか、
そう思えたライブだった。

あのフジロックの雰囲気にあそこまでマッチするバンドも珍しい。
正直ライブ動画を観ていてもピンと来なかった自分も、彼らのライブに生で触れて、
完全に彼らの音楽の虜になっていた。

音楽性は違えど、Coldplayに匹敵するようなスケール感のあるロックをやっている。
素晴らしい曲を、素晴らしい演奏で聴かせてくれる。
決して奇をてらうことなく、いい音楽を実直に届ける姿勢が、本当に素晴らしいと思った。

ラストの「I Will Wait」では、当然海外ほどの超満員の状況ではなかったにせよ、
苗場のグリーンステージで大合唱が起こった。本当に素晴らしい瞬間だった。

今年のフジロック、Mumford & Sonsで締められて、本当に良かった。
きっとしばらくの間、忘れられないライブになるだろうと、きっと思う。


B008NW67IQBabel
Mumford & Sons
Glassnote 2012-09-24

by G-Tools



Mumford and Sons 「I Will Wait」

テーマ : お気に入り&好きな音楽
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

ご無沙汰しています。

おはようございます。

>少し時間を置いた方が、また新鮮な気分で楽しめるのかもしれないなって。

その感覚、よくわかります。
グラストンベリーは昨年がお休みだったので、その分、今年は盛り上がったようですよ。
私は去年の苗場に行けなかったので、今年はたっぷり楽しみました。

フジロックを楽しく参加するために、私が実施していることは、
「6-7月はライブハウスいかない、音楽きかない」です。
夏になると、ヘッドフォンをするのも暑いので、物理的に音楽きかなくなりますし、
空腹のビールが上手いように、音楽に飢えた状態で苗場にむかうことを心がけています。

Mumfordは染みましたね。音楽っていいな、って率直に感じました。
PAの横あたりで見ていたのですが、私も含めて号泣率が高かったです。
また、バンジョーの音を、あれだけ綺麗に拾う技術も凄いな、と感心しました。

Re: ご無沙汰しています。

フジロック、1年休んだら、物凄く渇望感出てきそうですね。
絶対にテンション上がって盛り上がれる自信あります。

自分もフジロック前は、特に狙っている訳ではないんですけど、
ライブにあまり行かない気がします。
フジ、サマソニで存分に音楽浴びれるって思うと、
相当な思い入れがないバンドだと、観に行かないですね。

マムフォード、自分もPA横で観てました。スペースあるところでしんみりと。
ステージ後ろの山々とか、空とか、あの苗場の雰囲気にぴったりと馴染んでて、
これは海外で人気出るのも分かるわーと、感激していました。

正直、ステージかじりつきで、周りのお客さん観てる余裕無かったのですが、
感動で涙を流すお客さんがいたのも納得のライブだったと思います。

バンジョーの音があれだけ他の楽器と干渉せずに響いてるのって凄いですよね。
全ての楽器の鳴りが本当に良くて、音作り、技術面でも高いレベルのバンドだなーって、
正にライブバンドだなーって思いました。
プロフィール

捕鯨船団

Author:捕鯨船団
1979年生まれ。
東京都町田市在住。
電子部品の技術開発に従事。

30超えにも関わらず、
楽器をドラムに替え、
学生時代以来のバンドを始めた
今日この頃。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
FC2カウンター
Twitter...A

hogeisendan < > Reload

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。