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銀杏BOYZ 「東京」

今日は雪が降ったので、会社を早く帰らされることになった。
交通機関や道路がストップして帰れなくなる事態を想定して、とのこと。
そういや子供の頃、雪降ったら学校休みになったり、午前中で終わったりして、嬉しかったのを思い出す。

とはいえ、今の僕、早く帰れるの、全然嬉しくない。
まだやり残している仕事がいっぱいあるのと、雪の日だからといって、
友達と外ではしゃぎ回るような歳ではもうないみたいだから。

酒を飲む気にもならなかったので、まっすぐ家に帰ってきた。
でも電車の中から見る景色、とても綺麗だった。


僕は、雪の白さがたまらなく好きです。

この世に白と呼ばれるものは多々あるにせよ、僕は生まれてこのかた、
雪以上に美しい白というものを見たことがありません。

札幌に住んでいた大学時代、冬はなんだかんで寒いし、道路つるつるだし、
毎年憂鬱になることは多々あったけど、でもやっぱり雪の白さの美しさは、
そんなことなんてどうでもいいような気分にさせる、そんな凛とした力強さがあった。

札幌市内からは手稲山という山が見えるんだけど、
純白に覆われたその稜線を眺めながら、歩いて家に帰るのがとても好きだった。
酔っ払って友人達との帰り道、雪の中にダイブなんてこともよくやった。

でもそんな雪の白さも、
車のタイヤや人間の靴裏や、酔っ払いの立小便で、汚れていきます。

しかもとても簡単に。
白というものは、あまりにも無垢で無力であるが故に、いつまでもその姿を留めておくことが出来ない。

僕はそんな雪の刹那がたまらなく好きだった。


僕が北海道の大学に行ったのは、
そのまま北海道で職を見つけて北海道に住みたいと思ったからである。
自分の両親は北海道の生まれで、退職したら北海道に戻ることを知っていたし、
従兄弟を初めとして親戚連中はみんな北海道に住んでいた。

僕が北海道の大学に受かったことを、僕の両親を初めとして、
親戚のみんなは本当に喜んでくれた。

そんな僕ではあったけど、なんだかんだで自分なりに挑戦したいことが湧き上がってきて、
それが北海道では実現できないと思って、また本州に戻ってくることになって、
何だかんだで何にも為すことが出来ず、もう6年の月日が経とうとしている。

そんな僕の境遇もあって、こちらで雪が降った日には、
雪の美しさに改めて感激しながらも、そんな北海道に抱いた僕の憧れや敬意というものが、
また湧き上がってきて、自分の人生について改めて考えさせられたりもするのである。


今更僕が語るようなことではないんだけど、人間は汚れていく。
真っ白く愛情を注がれて生まれてきた人間も、様々な葛藤や妬みや欲望の中で、
灰色の感情の塊を身体の中に溜め込みながら、育ち、生きていくことになる。

人間として生きていくための倫理、そんなことを無視して自分の思うがままに生きていければ、
きっと真っ白のまま生きていけるんだろうけど、そんなことはこの日本では許されるはずもないし、
そんなこともしたくはない。

僕が取りうる選択肢は、ただそんな汚れた自分を認識しながら生きていく、ということだけだった。
決してそれは悲観的なことではなくて、凄く強さが必要とされる行為だった。

でも、汚れきってしまったと思える自分でも、
真っ白になれる瞬間というのが感じられたのも事実で、
それは自分のためではなくて、誰かのために、何かをしてあげようとするときだった。
当然その「瞬間」には、そんなことは全く感じることはないんだけど。

真っ白になれる瞬間。

僕はどんなにどうしようもない人間であっても、
きっと誰しも、雪のようになれる瞬間ってあるんだろうなって信じている。


帰ってきて、僕はずっと銀杏BOYZのアルバムを聴いている。
2005年1月、『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』『DOOR』の二枚のアルバムがリリースされた。
僕はこの二枚のアルバムと共に、札幌を発って、こっちにやってきたといえると思う。

とにかくこのアルバムは、めちゃくちゃに聴きまくっていた。

銀杏BOYZに深く傾倒している人って、すごく勝手なイメージで失礼な言い方になるんだけど、
どこかしら心に闇を背負っていて、自分の汚れに敏感な人が多い気がする。
かくいう自分もそういうタイプの人間なもんで。
なんか胸の奥にモヤモヤした何かを飼っているというか。

そんな人間にとって、彼らのこのアルバムは、とんでもない衝撃だった。
彼らは、葛藤や妬みや欲望を包みことなく鮮烈に吐き出していた。
峯田ってすごく頭のいい人間で計算もちゃんと出来る人だと思うんだけど、
でも明らかに頭で考えているだけでは決して作れない音楽を、彼らはやっていた。

僕は当時の彼らの音楽を聴いて、すごく真っ白な音楽だと思った。
なんてたまらなく純真で、美しいんだろうって思った。

無垢な少年性を懐かしむのではなく、汚れてしまった今の自分を肯定する、
僕は勝手にそんなメッセージを受け取って、
泥臭くも自分は自分で必死に生きていこうと思った。


「東京」という曲がある。

前も書いたかもしれないけど、僕は札幌時代の最終年にある女の子と出会った。
色々とあった後、秋くらいにはお互いに会わなくなっていたけど、
僕が最後に札幌でライブをやったとき、彼女はどこから聞いたのか分からないけど、
そのライブを観にきてくれていた。

ライブが終わって、来てくれた友人達と僕は外で笑い合っていたんだけど、
彼女が僕のところにやってきた。
周りの友人達も気を使ってくれたのか、その場からいなくなって、僕は彼女と二人になった。

正直な話、お互いどんな会話を交わしたのかは全く覚えていない。
しばらく会っていない間の身辺報告や、四月からのことを話していたんだと思う。

一通り話終わった後に、僕らはお互いに不思議と話すのをやめた。

僕は彼女を見つめた。
僕がどんな表情をしていたかは分からないけど、彼女は目に涙を浮かべていた。

僕は終わりを感じた。
色々と会って数え切れないくらいの思い出を与えてくれた、札幌での生活の終わりを感じた。

最後に僕達はハイタッチをした。僕は色々な思いを込めて。
そして階段を降りていく彼女の姿をずっと見つめていた。
彼女とはそれ以来二度と会ってはいない。

外にはまだ雪が残る、三月の札幌の日。

この曲を聴くと、僕はそんな日のことを思い出す。


今日の文章、なんか病的な感じがして公開するか迷ったけど、やっぱ記録として残しとく。
本当に俺、31なのかよ…。


B0006TPGTK君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命
銀杏BOYZ
UK.PROJECT 2005-01-15

by G-Tools



銀杏BOYZ 「東京」
ヘタクソな歌と演奏だけど、技術なんて音楽にとって副次的なものに過ぎないということに
改めて気付かされる素晴らしい歌と演奏だと思います。

テーマ : お気に入り&好きな音楽
ジャンル : 音楽

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No title

ゴイステから銀杏になって汚くなったという人がいますけど、逆ですよね。むしろ無垢になったと思います。人って誰しも、「BABY BABY」みたいなキレイなことを思う時もあるし、「メス豚」みたいに攻撃的になることもある。その両面を歌える銀杏はすごいと思います。

文章読んで、なんだか捕鯨さんの「人生」を感じました。うまく言えないですけど…。
その女の方、今何されているんでしょうね。捕鯨さんが東京を聞いてその時のことを思い出すように、その方も何かふとしたときに捕鯨さんのこと思い出してるんじゃないですかね。

勝手に想像してしまってすみません!

あまりにもグッとくるお話だったので、長々とコメント書いてしまいました。

Re: No title

>ゴイステから銀杏になって汚くなったという人がいますけど、逆ですよね。
>むしろ無垢になったと思います。
僕もほんとにそう思います。歌詞なんてめちゃくちゃ下品な曲だらけなんですけど、
そういう人間の汚れた部分を全て肯定するような無垢さが、
銀杏の音楽の美しさに現れているんだと思います。上手く表現出来ないんですけど。

「そう僕らは飯食ってセッ○スするだけの人間様さあ」
「人間」のこの歌詞、汚らしい表現だけど、僕はすごくぐっとくるんですよね。
銀杏の音楽を象徴するフレーズだと思います。
(伏字じゃないと投稿出来ないのがすごく嫌ですが…)

昔の女のことを思い出すのって、すごく後ろ向きで嫌なことなんだけど、
ふと音楽を聴いていて思い出すことってあるんですよね。
もう思っても口にすることはないでしょうけど…。
でもそういう過去があるから今の僕があるのは事実だと思います。

こんな私的な記事にコメント頂いてありがとうございました。
いつもありがとうございます。

はじめまして。
Googleの検索からフラリと立ち寄ってしまいました。
BGMに青春時代を聞きながら。笑

なんだかすごく心に来ました。

今僕の中にある何だか分からないモヤモヤが少し見えた気がします。
ありがとう。

長くなりそうなのでこの辺でやめときますw

Re: タイトルなし

こちらこそ初めましてー。

コメント頂いた記事って、すごく私的な文章で、
今読み返してもちょっと恥ずかしいなーってこと書いてますね。
でもそのときに思っていたことなので、消さないで僕のブログとして残してます。

そんな文章であっても、何かしら読んで頂いて感じて頂けるところがあったとすれば、
素直に嬉しいです。ありがとうございます。

銀杏は僕が最も好きなバンドの一つなんで、定期的に記事書いていくと思います。
今後もどうかよろしくお願いしますねー。

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プロフィール

捕鯨船団

Author:捕鯨船団
1979年生まれ。
東京都町田市在住。
電子部品の技術開発に従事。

30超えにも関わらず、
楽器をドラムに替え、
学生時代以来のバンドを始めた
今日この頃。

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