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Cocco 「玻璃の花」

昨日の夜、ふと朝日が見たくなった。
今年のRISING SUN ROCK FESTIVALに行かなかったことを若干後悔していたので、
その埋め合わせとしてRISING SUNを無性に見たくなった。

来週から土日の予定いっぱいなので、やるなら今しかねえと思い、車で一人ライジングに出発。

行き先は昔からずっと行ってみたいと思っていた山梨県の温泉。
そこは日の出前の時間から営業していて、山々や街並みを見下ろしながら朝日を拝めることの出来る
なんとも贅沢な露天風呂があるところです。

夜中に車を走らせて、無事夜明け前に到着。

結果から言うと曇り空で、しかも山々は霧で覆われていたので、
朝日も綺麗な朝焼けも見ることが出来なかった。

でも夜景はめちゃめちゃ綺麗で、風呂で足を浸かりながら、その風景をずっと見ていた。

夜が明け始めると、夜景を構成していた数々の明かりが、
強大な光の前に、抵抗することなく、段々と埋もれていきます。

弱い明かりから、段々と光として認識できなくなり、
その明かりたちは、太陽の光に飲み込まれていく。太陽は雲の裏側に隠れているにも関わらず。
最終的には太陽の光が街並みの光を覆い尽くし、完全に夜が明けていった。

そんな一部始終を眺めながら、なんか人間社会に似ているな、と思った。

この世に生きる人間、それぞれが主義主張を持って生きている。
でも強大な力の前に(それは国家かもしれないし、慣習かもしれないし、単に共同社会かもしれない)、
その光は埋もれ、見えなくなっていく。

昔、吉本隆明の「共同幻想論」という本を読んだときに考えたことを思い出した。
本の内容なんて、これっぽっちも覚えてはいないんだけど。

強大な力の前に個人が光るには、個々人の光を強くするしかない。
もしくは光を束ねるしかない。

見えない光を拾えるような人間になりたいものです。


話は変わって、今日もCoccoのこと。いい加減今日で終わりにしようと思います。

UnderworldとManicsのチケットが取れてしまったこともあって、
最初は車の中でそれぞれのCDを聴いていたんだけど、なんかしっくり来なくて、
結局車の中の殆どの時間を『エメラルド』を聴いて過ごしてしまった。今はそんなモードみたいです。

今回のアルバムが生まれた背景をインタビューなんかで調べてみて、
それでまた聴いてみると、また違った雰囲気で聴こえてくると。
なんかそんな好循環が生まれています。聴けば聴くほどハマっていく。

意外だったんだけど、活動休止前後でCoccoが変わったことは、歌に対するスタンスだけだって言ってた。
昔は苦しいから吐き出すために歌う、今は届けたいことがあるから歌うと。
でもそれ以外は何も変わっていない、今も昔も毎日死にたいって思ってる、と言ってた。

前作『きらきら』はとにかく明るい仕上がりのアルバムで、
僕はこのアルバムを聴いて、Coccoってネガティブな感情なり、病的な悲壮感というか、
とにかく陰鬱な心情というものが払拭できたのかと思っていた。

ライジング、そして武道館でライブ見た時も、
特に「燦」なんて圧倒的な「陽」の雰囲気を漂わせていたので。

でも実際はそんなことなくて「きらきら」ツアーで彼女は心身ともに壊れてしまい、
イギリスに半ば逃避行して、メンタル面の治療を受けていたらしい。
今の彼女、昔以上に痩せこけてしまっているのは周知の事実ですしね…。

けれども、彼女は日本に戻ってきて、また音楽を作った。
彼女を突き動かすのは、故郷である沖縄に対して力になりたい、ということだと述べていた。

特に活動休止前は顕著だと思うんだけど、大雑把にいえば彼女は自らの悲痛を歌にしていた一方で、
『きらきら』を経て『エメラルド』では、沖縄への想いが歌になるようになった。
どちらかといえば、沖縄の現状に対する怒り、であったり鬱憤であったり。

こうして生まれた彼女の音楽は『きらきら』の雰囲気とはまた一変して、
尖りのある、攻撃的でダークな雰囲気が垣間見える作品になった。

Coccoは今回のアルバム、プロデュースしてくれる人がいなかったから自分でやった、って言ってたけど、
実際、周りの人達も、そういった彼女から溢れ出てくる音楽に対して、
既にトータルでプロデュース出来ない領域に到達してしまったのかな、と思う。
渋谷陽一の言ってることって、なんか的を得ている気がする。

書いていてまとめられる気が全然しなくなってきたんだけど、
とにかくこの『エメラルド』という作品にはそうした背景があって、
その背景から突き動かされるCoccoの歌からは、これまでの作品以上の切実さが伝わってくる。
とにかく圧倒的な存在感で、彼女の歌が胸に届いてくる。

彼女の歌の表現力はそんな切実さを表現するため故か、技術面でも圧倒的に向上したように思える。
声量とか音程の正確さとか、彼女よりも上手い歌手なんていくらでもいるだろうけど、
ここにきて彼女は、違う次元の歌手になったのかなという想いが、このアルバムを聴いていて思えてきた。

彼女はインタビューにて、評論家がこの作品を絶賛しようが、どうせまた売れないって言ってたけど、
その状況って勿体無いと思う。好き嫌いはあると思うけど、
とにかく多くの人に聴いて欲しいアルバムだと思った。
判断される前に、多くの人の耳に届かないってことが、一番勿体無いことだと思うので。

間違いなく本作、僕の中ではCoccoのアルバムとして最高傑作です。


『エメラルド』から「玻璃の花」のPVが制作されていた。
この曲、Coccoのスタッフブログに本人からのメッセージが載っていたんだけど、
自分の想像以上に重たい想いを入れ込んだ歌のようで、
まだまだ自分の感受性なんて浅はかだなーって思った次第である。

以下、抜粋。

一見穏やかに聞こえるけど
Cocco史上最も死に近い歌。

カウントダウンよりよっぽど激しいけど
極限だからこそ優しく歌いたい歌。

ここまで生きなければ
ここまで来なければ歌えなかった
ギリギリの歌。

多分
とてつもなく重い歌だ。

Coccoのスタッフブログより。8/20更新分。
http://www.cocco.co.jp/blog/

無粋に変換すると「玻璃」はガラス。つまり「壊れやすいもの」。
何者にも形容しがたいあの美しい歌声は、切実に自分と向き合うからこそ生まれる境地なんでしょうか…。

これも名曲です。


B003NB99BEエメラルド(初回限定盤)(DVD付)
Cocco
ビクターエンタテインメント 2010-08-11

by G-Tools



Cocco 「玻璃の花」 PV

テーマ : お気に入り&好きな音楽
ジャンル : 音楽

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No title

>昨日の夜、ふと朝日が見たくなった。
なんとなくですけど、気持ちわかります。

それって山梨のなんていう温泉ですか??
教えてください!

Re: No title

大学の頃から何か衝動的にどっか行きたくなって、放浪するクセがあったんですよね。
今でもたまにそんな気分になるときがあります。

僕が行ったのはここです。
http://www.hottarakashi.com/

有名スポットらしく、人がいっぱいでした。
ゆっくりしたいときはあんまりおすすめ出来ないですけど、
あのシチュエーションは最高でした。

たぶんまた行くと思います。

No title

これ、いいですね~。

イキタイ!
こういうとき、車持ってる人っていいなぁと思います…。

Re: No title

大学の頃、お金ないから車持てなかったんですよね。
専らヒッチハイクするか、友達の車に乗っけてもらって旅してました。
だから、社会人なったら車欲しいと思ってました。贅沢だと思うんですけど。

でも、車なくても、いい旅って出来ますよね。
えりっくさんも、楽しそうな旅してるなーって思って、ブログ読んでました。
きっと僕には出来ない、旅の経験されてるんだーって思います。

山梨の温泉は、タイミングが来たときに行けばいいと思います。
少しおあずけ期間があった方が、感動が高まるような気がしますし。
プロフィール

捕鯨船団

Author:捕鯨船団
1979年生まれ。
東京都町田市在住。
電子部品の技術開発に従事。

30超えにも関わらず、
楽器をドラムに替え、
学生時代以来のバンドを始めた
今日この頃。

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