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Cocco 「ニライカナイ」

今までCoccoのことをあまり書いていないのが、自分でも不思議なくらいである。
たぶん日本人の女性シンガーの中では、この人が一番好き。昔の曲も今の曲も、めちゃめちゃ好き。

とはいえ、僕はファンとしては完全に後追いの人間である。
一時期僕は『papyrus』という雑誌を読んでいたんだけど、たまたま巻頭がCoccoの回があって、
彼女のインタビューを読んでいたら音楽を聴いてみたくなって、
当時の最新アルバム『きらきら』を聴いて、感銘を受けたのがきっかけである。

『きらきら』を聴いてからはアルバムを遡って聴いていって、
リアルタイムで聴いていた「強く儚い者たち」「Raining」なんかも、
当時よりも断然深い歌として僕の前に現れて、僕に深い感銘を残した。

決定的だったのはRising Sun Rock Festivalでのライブで、
彼女のシンガーとしての力にとにかく感動して、それ以来ずっと彼女の曲は定期的に聴き続けてきた。
あんなに切実に胸に迫ってくる歌を歌えるシンガーって、何人もいない気がする。

夜が明け始める頃に聴いた彼女の歌声の衝撃は、今でも僕の胸の奥に残っている。


そんな大好きなミュージシャン、Coccoのニューアルバム『エメラルド』が出たということで、
遅ればせながら購入し、聴く。

今回もめちゃめちゃいいアルバムだ…。

賛否両論あったらしい『きらきら』は、今までにないタイプの曲が多く、
バラエティーに富んだサウンドってのがウリだったと思うんだけど、
今回のアルバムは彼女の地元である沖縄色が明らかに強くなった。曲のタイトル見ていても、一目瞭然。
サウンド面でも、打ち込みの曲が多くて、またこれまでのアルバムとは大分印象が違う。

Coccoの歌唱も曲ごとに発声法を変えたり、声質を変えたりと、かなり幅が広がった印象。
とにかく、凄い。歌声に惹き込まれる。

僕は楽しみにしているアルバムを聴く前には、余計な情報を入れるのが嫌なので、
雑誌のインタビューやら何やらの情報をシャットダウンするようにしている。

本当はこれらの歌が生まれた背景や、レコーディングの様子や、
歌詞に込められた想いや、アルバムのコンセプトなりを理解してから書いた方がいいのかもしれないけど、
まずはこのアルバムの各曲をを聴いてみて感じた、
表層的ではあるけれど、率直な感想を書いておこうと思う。


1曲目の「三村エレジー」はアコギのイントロから始まり、いきなり沖縄の方言の歌詞。
リズムは打ち込みで、電子音も導入されていて、アレンジの手法としてはヒップホップのそれ。
今までにないタイプの曲でいきなり驚き。Coccoの歌は絶叫するというよりは、淡々とした歌唱。
時折民謡風のコブシを効かせているのが凄く新鮮。元ちとせを髣髴とさせるような。かっこいいなー。

2曲目の「ニライカナイ」。この曲もいきなり沖縄の方言から曲が始まる。
とはいえ根岸孝旨が編曲に関わっているということで、
この曲はCoccoの王道ともいうべきロック曲に仕上がっている。

いやー、でも、この曲のCoccoの歌唱、素晴らしすぎ。
高音を地声、裏声を変幻自在に使い分けながら、正に熱唱という表現がぴったりの歌。
しかしよくあんなメロディ思い浮かぶよな…。終盤の歌唱は圧巻です。
沖縄民謡風の合いの手のフレーズがまたかっこいい。これは名曲。

3曲目の「蝶の舞う」。これは一転してのヘヴィチューン。
雰囲気としては活動休止前のアルバムに入っていても、おかしくなさそうな感じ。
今のCoccoでもこんな曲作るんだって、ちょっと意外だった。ベースとピアノがかっこいい。
しかしこの曲も歌が凄い。特にサビのところが素晴らしい。

4曲目の「Spring around」がびっくりだった。
これまでの雰囲気からは一転してピコピコした音に、打ち込みのビートが乗った、
めちゃめちゃ明るく軽快なサウンド。サビなんてめちゃめちゃキャッチーでびっくり。
RYUKYUDISKOが編曲に絡んでるらしい。このコラボ、大成功なのではないでしょうか。

そんな軽快なこの曲なんだけど、歌詞がかなり下ネタ入ってる感じで、そのコントラストがまた面白い。
歌詞の紡ぎ方も言葉遊び入っていて、すごく面白い。
Coccoの歌唱はこの曲だと可愛らしさを前面に押し出した印象。これも名曲。

5曲目の「玻璃の花」はピアノが印象的だけど、この曲も打ち込みで、シンセや電子音の使い方がR&Bっぽい。
今までありそうで、これも今までには無かったと思う曲。
歌詞を読んでいると、かなり意味深な感じ。派手さはないけど、じわじわと胸に残るような感じがする曲。

6曲目の「4×4」ではCocco自身がアコギを弾いている、弾き語りの曲。
彼女のギターには特筆すべき技術がある訳ではないんだけど、
こうして彼女自身がギターを手に取ることに、意義があるんだと思う。

ギターに乗った彼女の歌声は、ここでもまた美しい。
この曲は『きらきら』の延長線にある曲だと思った。
しかしCoccoの英語の発音って、なんか不思議と魅力的なんだよなー。

7曲目の「のばら」は、またしてもRYUKYUDISKOが絡んだ軽快な打ち込みナンバー。
「Spring around」もいいけど、この曲もいいなぁ。Coccoの歌って、どんなビートにも合うんですね。
曲調とは違って歌詞はかなりダークなこと歌ってそうな感じ。そこに狙いがありそう。

8曲目「十三夜」では、これもイントロでまたびっくり。まんまR&Bじゃんって。
でもサビでは王道ロックパターンに戻る。いきなり沖縄方言が混じってくるし、かなり実験的な感じ。
すっごい新鮮。Coccoの歌唱も民謡調のコブシのフレーズが入っていて、それもまた新鮮。この曲かっこいい!

9曲目「Light up」はピアノのフレーズが印象的なワルツ曲。
他の曲と比べて取り立てて印象がある曲ではないんだけど、
比較的歌詞がこの曲はストレートで、Coccoの曲もこの曲ではかなりストレートに聴こえる。

10曲目の「クロッカス」では、また雰囲気は一転。
カラフルなサウンドは『きらきら』の雰囲気を彷彿とさせる。
Coccoの歌は裏声をベースにしていて、とにかく優しい。これは間違いなく癒される。

11曲目の「Stardust」。ここら辺からアルバムは一気にクライマックスに突入していく感じ。
ドラマチックなアレンジが否が応でも高揚感を煽る。歌のメロディも歌い方もとにかく綺麗。
何気に中間部のギターソロとベースラインがかっこいい。
その後のCoccoが歌うメロディがまた凄くいい。最後には裏声で絶叫。

12曲目の「あたらしいうた」はこれまたびっくりの、あまりにもストレートなパンク調の曲。
ドラマーが恒岡章なのがまたびっくり。いい人選だわ。とにかく、サビのフレーズがめちゃめちゃ頭に残る。
1、2、3、4ってカウント入ってからの展開がすごくいいなー。
この曲、僕すごく好きです。

13曲目の「カラハーイ」は正にこのアルバムの集大成といった感じ。
R&B風の過剰なリズムの強調に乗るのは、これまた沖縄の方言。
サビではまた雰囲気が一転して、4つ打ちのポップアレンジになる。

この曲も実験的要素満載。かなり展開が激しく変わっていく。
でもCoccoが歌うから、不思議とCoccoの歌になる。正に歌で纏め上げた力業って感じがする。
この曲、Coccoの新境地を象徴する名曲だと思う。すごいわ。

アルバムのラストを飾る14曲目は「絹ずれ」の島言葉バージョン。
直接歌詞の意味は理解できないんだけど、沖縄の言葉で歌う彼女の歌は、とても魅力的。
アレンジもとにかくドラマチックで、彼女の歌を引き立てている。名曲。

明らかに今回のアルバムのコンセプトは彼女の故郷である「沖縄」だと思うんだけど、
彼女がこの曲に込めたメッセージは、アルバム全体を貫くメッセージであるんだろうと、思った。
最後までCoccoの歌って、凄く胸に響く。歌で何かを伝えようとする気持ちが、凄く伝わってくる。
アルバムのラストを飾るのに、本当に相応しい曲だと思います…。


今回のアルバム『エメラルド』は、活動休止前のCoccoが好きな人には決して受け入れられないだろうし、
ロックバンドで歌うCoccoが好きな人にすら受け入れられない可能性があると思う。
それ位、このアルバムは従来のCoccoサウンドをはみ出した実験的要素が強いアルバムだと思う。

このアルバムをCoccoがセルフプロデュースで作ってしまったというのが、凄い。
今までは彼女が頭の中で鳴っている音を具現化することが出来ずに、
彼女の頭の中で消滅を繰り返していたんだろうけど、
今回は具現化する手法が明確になったのか、その音楽的才能が一気に開花した感がある。

今まで僕らが聴いてきたCoccoの音楽って、
そんな彼女の音楽的世界観の、ほんの一端を見ているに過ぎなかったんだろうって気がする。

今回のアルバム、これまでCoccoが苦手とか、今まであんまり聴いたこと無かったって人に、
寧ろ聴いてみてほしいなって思うアルバム。
売れてほしいなぁ…、ほんとに。多くの人達の耳に触れてもらいたい。

『きらきら』も聴きまくったけど、『エメラルド』も聴きまくるだろうな…。
もう既にアルバムの再生、4回目です。聴けば聴くほどハマっていく。そんな名盤です。

Cocco、凄い。


B003NB99BEエメラルド(初回限定盤)(DVD付)
Cocco
ビクターエンタテインメント 2010-08-11

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Cocco 「ニライカナイ」 PV
ニライカナイとは沖縄に伝わる理想郷のことらしいです。
沖縄民謡の要素とロックが融合した、Coccoにしか作りえない、唯一無二の音楽だと思います。



ニコ動ですがMステで「ニライカナイ」を歌っている動画があります。
声の調子が悪いのか、緊張なのかで音程が不安定だったりしますが、
切実に胸に伝わる歌を歌うシンガーであることを証明するかのような、素晴らしいスタジオライブです。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm11199442

テーマ : お気に入り&好きな音楽
ジャンル : 音楽

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No title

はじめまして。

Coccoが大好きです。
アルバム「エメラルド」を、もう毎日毎日聴いては一緒に歌ってます。
このアルバムは本当に凄いですね!
三村エレジーの歌詞で分からないことがあって、ネットで検索していたら、あなたのブログに
たどり着きました。

凄く的をついていて、目からウロコでした!
他にも、Coccoについて書いているブログを読ませていただいて、凄いなあって思いました!

リンクもさせていただきました、、勝手に^^;
あまりにも素晴らしい文章だったので。。

Coccoのインタビューを読んで、ますますCoccoは凄いって思いました。

本当にこの「エメラルド」って凄いアルバムです。
まるで映画みたいって思いました。
全ての曲が繋がっている気がしました。
聴いていて、とても勇気をもらえます。
一緒に思い切り歌ってます(笑)。
凄くスッキリします!

他にも興味深いブログが書かれてあり、(RIDEや、奥田民生、ベン・フォールズ・ファイヴなど)、
音楽に関するブログ、また読ませていただきたいです。

これからも、興味深いブログを期待しています^^

ちなみに、ツイッターはされていますか?
また、教えていただければ幸いです。

では^^

Re: No title

こちらこそはじめましてー。コメントありがとうございます。

『エメラルド』めちゃめちゃいいアルバムですよね。
買った当時はアホみたいに繰り返しこればっか聴いてました。
最近も折に触れて聴いてます。
Coccoの才能が爆発した、本当に彼女でしか作りえない音楽と世界観だと思います。

映画のように全ての曲が繋がっているように聴こえるという形容、
ほんとその通りだなーって思います。
「Stardust」からラストの「絹ずれ」までの流れが、僕は特に好きです。
もちろん「ニライカナイ」始め、序盤中盤も名曲揃いで、ほんと好きです。このアルバム。

僕ってCoccoは昔から知ってはいるんですけど、
リアルにハマったのは『きらきら』からで、たぶん特殊なファンです。
そんなファンの戯言をこうして読んで頂いて、コメントもらえるのは嬉しい限りです。

これからも覗きにきて頂けると嬉しいです。
僕の方もカモミールさんのブログ、リンクしておきますね。
ちなみにツイッターは興味あるんですけど、自分にはブログが向いてると思っているので、
やってないです。すみません。

そういえば、Coccoのライブ行かれるんですね!
僕は行けなかったので、凄くうらやましいです。

今回のライブ、めちゃめちゃ良いと評判みたいなので、感想書いて頂けると嬉しいです。
楽しんできてくださいねー。
プロフィール

捕鯨船団

Author:捕鯨船団
1979年生まれ。
東京都町田市在住。
電子部品の技術開発に従事。

30超えにも関わらず、
楽器をドラムに替え、
学生時代以来のバンドを始めた
今日この頃。

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