スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Ministry 「N.W.O.」

今日も90年前後のアメリカのバンドについて。Ministry。

このバンドは実は『Psalm 69』しか持っていないんだけど、
高校の頃にこのアルバムを買って以来、ずっと定期的に聴いている。
今聴いても全然古臭さを感じない。つーか、あの時代にこんな音楽やっていたことに驚き。
そろそろいい加減他のアルバム聴かんとな。

機械的なビートに破壊的なギターリフを乗せる、いわゆるインダストリアルってジャンルの音楽は、
Nine Inch Nailsが一気に広めた感があるけど、
彼らはMinstryのフォロワーとして当時は扱われていたようです。

僕が始めてMinistryのアルバムを聴いたとき、Xのhideのソロっぽい曲だなって思った。
どこか無機質なギターリフとリズム。日本におけるhideの影響度を考えると、
Ministryの発明は日本の音楽に相当な影響を与えたんじゃないかって考える。

当時のビジュアル系バンドって、こぞってインダストリアル的な手法を用いていたような。
音楽性をチェンジした後のMad Capsule Marketsも、基本的な雛形は一緒ですね。

無機質に反復されるギターリフと硬質なリズムは、やたらと中毒性がある。
基本的には反復のビートというところに、この音楽のミソがあると思うので、
特にギターリフの役割は重要なんだけど、Ministryのリフは本当にインパクトがあって、
身体の奥底から何かを湧き起こさせるような力がある。

残念ながらライブを観たことはないんだけど、ライブ行ってたらヤバかっただろうな。
狂えそう。


彼らは音楽の発明家である一方で、政治的なバンドでもあった。
二代のブッシュ大統領を揃って批判したバンドって彼らくらいじゃないだろうか。

イラク戦争のときには多くのミュージシャンが反ブッシュの活動をしていて、
Ministryは当然その活動の輪に加わっていた訳なんだけど、
先代の父ブッシュの湾岸戦争のときにも既に抗議の声を上げていた。

『Psalm 69』の1曲目に「N.W.O.」という曲がある。
N.W.O.はNew World Orderの略で、日本語だと新世界秩序と訳されている。
ソ連の崩壊に伴い世界のパワーバランスに変化が生じた時代における、冷戦後の世界の秩序のこと。

父ブッシュは1990年の9月11日の議会演説において、
武力ではなく法が支配する民主的な世界としてN.W.O.を定義し、
乱暴な解釈をすると、アメリカが秩序の構築者としての役割を担うとの宣言をしている。

その構想の中においてアメリカは湾岸戦争に突き進んでいく。


歴史は繰り返されるとはよく言ったもので、子ブッシュの時代にはアメリカはイラク戦争に突き進んでいきます。
そのことの是非はさておき(正直自分でも結論が出ていない)、
何でこうも同じような戦争が繰り返されるのか、という点に関しては絶望的な気分になったりする。

つい最近はアフガニスタンで本格的な戦闘が始まったみたいだし。
ノーベル平和賞を受賞したオバマも、アメリカを中心としたN.W.O.の構築を目指している時点で、
先代のブッシュと変わらないんじゃないかって思ったりもする。

一方でじゃあどうすればいいかって言われると、どうしようもない気がする。
国連に求心力はないし、しばらくこうした混沌とした世界が続くんじゃないでしょうか。
新たなテーゼの出現を待つばかりです。
ただし、一国が中心となった世界秩序の構築という発想に、誤りがあるのは間違いないとは思います。


「N.W.O.」はイラクに攻撃を行うブッシュを代弁するかのような歌詞になっている。
PVでは暴動や紛争の映像が絶え間なく流された後、
ラストでは「New World Order」のサンプリング音と共に、
ブッシュの顔が書かれた被り物をした人間が踊っている。

また自由の女神のコスプレをした女性が、警官に袋叩きにされるシーンも含まれている。
ロドニー・キング事件という、黒人弾性が白人警官に無秩序に暴行を加えたという事件で、
後のロス暴動のきっかけになった事件といわれている。

Ministryはこうした歌詞と映像を通して、
自由を標榜する自国の欺瞞と傲慢さを炙り出そうとしたんだと思う。

こういった背景を頭に入れてこの曲を聴くと、
ただでさえ重たいビートとギターリフが、爆撃を開始する戦闘機のように思えてくる。
音の弾薬。

音楽には人を動かしうる力があるのかもしれない。
そう思わせてくれる名曲。


I'm in love with our potential for threat
Open fire 'cause I love you to death
Sky high, with a heartache of stone
You never see me 'cause I'm always alone

私は潜在的な脅威を愛する
攻撃を開始する、私は貴方達が死にゆくことを望むから
高く飛べ、石のような硬い心痛と共に
決して貴方達は私を見ることはない、私はいつも孤独だから

I'm in love with our potential dissent
I'll buy the torch if you can pay for the rent
Fly it high with the good book in hand
We're all in love with the promised land

私は潜在的な異議申し立てを愛する
たいまつを買うことだろう、貴方達が貸しの代償を払おうとするのなら
高く飛躍させる、善き書物を手に
私たちは皆、約束の地を愛している

I'm in love with a malicious intent
You can take it but you don't know yet
A truer love was never yet to be found
I've seen the sunset through the eyes of the crowd

私は悪意を愛する
貴方達はそれを手にすることができる、しかしそれを未だ知らない
より真実の愛は未だ見つけられてはいない
群集のまなざしを通じて、私は夕暮れを目にしている


B000002LR6Ministry - Psalm 69
Ministry
Warner Bros. 1994-08-04

by G-Tools



Ministry 「N.W.O.」 PV
YouTubeではこの曲のPV、検閲対象になっているのか見つかりませんでした。
このPVは名作だと思います。是非色んな方に見てもらいたい内容です。ニコ動のリンクです。
【ニコニコ動画】Ministry - N.W.O.


Ministry 「N.W.O.」 LIVEも凄いっすわ…。物凄い音の密度。

テーマ : お気に入り&好きな音楽
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

捕鯨船団

Author:捕鯨船団
1979年生まれ。
東京都町田市在住。
電子部品の技術開発に従事。

30超えにも関わらず、
楽器をドラムに替え、
学生時代以来のバンドを始めた
今日この頃。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
FC2カウンター
Twitter...A

hogeisendan < > Reload

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。