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中島みゆき 「世情」

久々に最後まで読むのが苦痛な本に出会った。
安田講堂に立てこもった当事者による、全共闘の活動の記録。

4121018214安田講堂 1968‐1969 (中公新書)
島 泰三
中央公論新社 2005-11

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別に文章が難解だとか、内容が面白くない、という訳でなく、単純に気持ち悪かった。
というのも、下記のトーンで終始一貫、記述が為されているからである。
「自分たちの行いは全てにおいて正しかった。それを当時理解できなかった世間が悪かった」と。

記録書としては間違いなく第一級の本なんだけど、
その記録の合間合間に当時に対する愚痴めいたコメントが挿入されてきて、
これが女々しい印象を与える。今でも怒ってるのは悪いことじゃないけどさ。

彼らくらいの歳ならば、なぜ全共闘による学生の運動が市民の支持を得られなかったのか、
など反省すべき点について少しくらい考察していてもいいものなのに。
運動の「観念論」化が、運動の広がりを妨げたんじゃないのかって個人的には思うんだけど。
全共闘がやったことは、全面肯定なんだからある意味凄い。

歴史的に学生運動というものは凄く意義あることだったと思うけど、
ある意味、全共闘の活動が一般の人々を「引かせた」罪は大きい。

本来、研修医の制度であったり、大学のあり方であったり、学生の自治であったり、
目標を共有しているはずの人間同士が「内ゲバ」で傷つけ合う異常な状況。
体制への抗議として始まった活動が、いつの間にか「暴力」が目的となっていく状況。

当事者から一歩引いて見た人間にとっては理解に苦しむところが多い。
彼らの活動の帰着点は「異常」な方向に向かい、とても共感を得られるようなものとは思えなかった。
実際に、全共闘の活動が将来に続かなかったということは「運動」の挫折を示していると思う。
行き着く先が日本赤軍の事件であった訳だし。

そりゃ若かりし頃に警察に対してゲバ棒持って立ち向かったってのは武勇伝だと思う。
でもそのやり方に対する反省は一切なしに、自分たちを全面肯定する。
まるでその後の世代の若者が「日和見」だとも言わんばかりに。
その無反省さが、今の日本に影を落としている部分があるのは間違いない。

自分はそう思う。

とはいえ、安田講堂の壁に書いてあったという落書きの言葉にはぐっとくるものがある。

連帯を求めて孤立を恐れず
力及ばずして倒れることを辞さないが
力尽くさずして挫けることを拒否する

彼らが純粋な想いから、日本を憂いて立ち上がったこと。
その事実に対しては、僕達の世代も絶対に敬意を払わなければならない。


最近自民党の総裁選があったけど、その後の雰囲気がなんとなく気持ち悪い。
首相でもない人間へのバッシングはテレビなどのメディアで始まってるみたいだし、
一方で、保守政治家の台頭に対する異常な賞賛はネット上で良く見かける。

色々なところに情報が錯綜し、世論を誘導しようとしている。
現代の情報戦。もう何が真実なのか訳が分からない。

真の意味で日本が「連帯」出来ることってもう二度とないのかな。

不謹慎な例えだけど、日本が今どこかの国から武力侵略を受けたとして、
日本国民が一枚岩になるかと言えば、そうは思えない。
こんなことも言いたくないけど、震災のときだって、保身とか利権を優先する人がいたくらいだし。

別に愛国心なんてものはなくたっていい。
ただ日本という国に生まれたことに対する感謝、日本という国を支えてくれた先人達への感謝、
そういったものはどんな人間でも持つべきだと思うけど。それがあらゆる行動の指針となるはず。
それを愛国心というのかもしれないけど。

なんか今、足の引っ張り合いばかり見させられているようで、居心地が悪い。
自分を含めた国民の側が、意見の相違はあろうとも、
幕末の志士とまでは言わないけど、もっと大局的な視点に立って、
将来を構想するべき時代に来ているんじゃないのかな。


最後、無理やり音楽に結びつけるけど、中島みゆき。

大学時代に中島みゆき好きな先輩がよく引き語りしていたので、その流れで一時期自分もよく聴いていた。
札幌時代に、中島みゆきが練習してたってスタジオに通ってたので、
身近な存在に感じていたってのもあった。

「世情」という曲は金八で有名な曲だけど、
抽象度は高いにせよ、かなりメッセージ性の強い曲。
学生運動をモチーフにして作った曲という説が強いらしい。

とはいえ現代に繋がる普遍性の強いメッセージソング。
自分には理解しきれない部分が大きいけど、ほんと深い。

「包帯のような嘘を見破ることで 学者は世間を見たような気になる」という歌詞。
自分も含めてドキっとする人は多いんじゃないかと思う。

「時の流れを止めて、変わらない夢を見たがる者たち」。
自分にとっては、彼らは世の中にはこびる既得権者を想像する。
でも体制に立ち向かう者達が掲げるのもまた「変わらない夢」。

凄く普遍的で思慮深い暗示だと思います。
反体制はまた新たな体制を作る、ということは、歴史の宿命なのかな。


世の中はとても臆病な猫だから
他愛のない嘘をいつもついている

包帯のような嘘を見破ることで
学者は世間を見たような気になる

シュプレヒコールの波、通り過ぎてゆく
変わらない夢を、流れに求めて
時の流れを止めて、変わらない夢を
見たがる者たちと、戦うため


B00005HVAY愛していると云ってくれ
中島みゆき
ヤマハミュージックコミュニケーションズ 2001-03-28

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中島みゆき「世情」
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テーマ : お気に入り&好きな音楽
ジャンル : 音楽

Stormtroopers of Death 「March Of The S.O.D.」

自分は音楽評論家ではないので、感覚で認識している部分が多い訳だけど、
メタルという音楽はパンクの影響下において音楽的な進化が進んだと思っている。

Iron Maiden。スティーブ・ハリスがパンクが嫌いでその影響を否定しているみたいだけど、
Black Sabbath、Deep Perple、Thin Lizzyのような70年代のハードロックに、
パンクのストレートな攻撃性を足したミクスチャーこそが初期のヘヴィメタルだったと思っている。

ポールディアノはパンクバンドのボーカルだった訳だし、
あのアグレッションには、当時の時代の空気が少なからずバンドに与えた影響があったはず。

メイデンは更にプログレの要素もあって、それがメタルのドラマ性、叙情性という、
更なる特徴付けになっているんだけど。メタルにおけるドラマ性ってやっぱり重要な要素な気がするし、
そういう意味で、正確に言うなら、ハードロック+パンク+プログレ=メタルなのかな。

そして時が流れてスラッシュメタル四天王の登場。Metallica、Megadeth、Slayer、Anthrax。
どのバンドもハードコアパンクからの影響を公言していて、パンクのカバーも数多い。
スラッシュメタルの高速ツービートは明らかにハードコアパンクの流れにあるものだし、
ギターリフやボーカルスタイルに関しても、全てのバンドにとは言わないが、共通項が多い。

Iron Maiden、Judas Priestを始祖としてイギリスで発展したNWOBHMと
ハードコアパンクのミクスチャーがスラッシュメタルだったんじゃないかと思う。

Metallicaの『Kill'em All』って、ミュート効かせた高速の刻みと作り込んだ曲展開には
メタルの要素を大いに感じるけど、でもその後のアルバムと比較すると、
ルーズで荒々しくて、寧ろハードコアパンクのアルバムなんじゃないのって思うくらい。今聴くと。
Slayerの『Show No Mercy』も全く同じ感想。

という訳で、自分にとっては、メタルはパンクから出自したというのが持論になります。

でもかつての日本において革マル派と中核派が血で血を洗う抗争を繰り広げたように、
音楽の世界でもハードコアパンクとスラッシュメタルの間には大きな溝が出来ていったらしい。
ここら辺の「溝」が具体的にどうだったかは正直調べてもよく分からないんだけど、
でもそう説明されていたんだからそうなんだろう。

出自が同一な似たもの同士は、ほんのちょっとの各論に対する考え方の違いで
大きく反目し合うケースが多々ある。
人間の歴史を紐解く上で、こういう考察は社会学的に興味あるんだけど、誰か研究してる人いないのかな。

でもそんなシーンの中で、再びパンクとメタルを融合させようなんて試みが1985年に生まれ、
その旗手となったのがStormtroopers of Death(S.O.D.)というバンド。
バンドの説明はこちら。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%B9

ダンリルカは元Anthraxだから、原型はほぼAnthraxと言っていいはず。
そこにハードコアパンクな人、ビリーミラノが加わることで、新たな化学反応が生まれたのかなーと。

でも、元々出自が一緒であるハードコアパンクとスラッシュメタルの融合が、
クロスオーヴァーと呼ばれてブームになるってのも、よくよく考えると不思議な話だ。
原点回帰のムーブメントって方がしっくりとくるような。

Sighの川嶋さんがクロスオーヴァームーブメントについて、こんな考察をしていた。
つーかこの人のコラム面白い。メタルファンなら他の記事も読んでみて頂きたいです。
こういう人がBURRNの編集に入ってくれればいいんだけどな…。
http://www.hmv.co.jp/news/article/1205150099/

以下、抜粋。

では一体 Crossover というムーヴメントは何が新しかったのか。
S.O.D.というプロジェクトは何が画期的であったのか。
それはおそらく、"Speak English or Die" というアルバムが、
厳密にはヘヴィメタルにもパンクにも分類できない、
まったく中間の Crossover としか言えない物であったところにあるのだろう。

いくらハードコアの影響下にあろうが Venom や Slayer はスラッシュメタルだったし、
Suicidal Tendencies のファーストはメタルの影響を受けてもハードコアパンクであった。
だが S.O.D. はそのどちらでもなかった。


なるほど、ハードコアパンクとスラッシュメタルとそれぞれが独立して音楽的な進化を遂げていく中で、
その進化の過程において「中間」的な音楽をやっていたということか。
原点回帰ではなくて、あくまで進化の過程の中での「融合」ということ。
こう考えれば確かにしっくりくる。

川嶋さんは更にこんなことを言っている。
http://www.hmv.co.jp/news/article/1205240062/

以下、抜粋。

言うまでもないことだが、ブームの終焉によって Crossover バンドやシーンが消滅したわけではない。
というよりもその後、メタル・パンクどちらにもアピールするということが何ら特別なことではなくなり、
あえて "Crossover" を前面に押し出す必要がなくなった、
それだけ "Crossover" というものが浸透、普通のものになった、とも言えるのだろう。


クロスオーヴァーというムーブメントは早い段階で終焉した訳だけど、
ここでパンクとメタルの壁はもうなくなったということ。
日本ではBURRNの影響で、パンクとメタルは水と油みたいな思想が強かったように思うけど、
海外ではもう80年代の段階で垣根はなくなっていたんだよな、きっと。

更にヒップホップを交え、様々なジャンルの壁を越えた音楽が
90年代前後、特にアメリカにおいてどんどん作られていくことになる。

90年代にAlice In Chains、Soundgardenみたいなバンドが出てきたけど、
彼らはメタル的な要素もあったと思うけど、日本ではメディアがあまり好意的に取り上げてなかったのは、
ジャンルの壁というものがまだ日本では強かったからなんじゃないかと今更ながら思う。
自分の国でクロスオーヴァーってのが起こった訳じゃないもんね。

あの当時の日本、まだメタルはメタル、パンクはパンク、ロックはロックだった。
もちろん自分の印象だから、例外は多いだろうって指摘は置いといて。


大分前置きが長くなったけど、最近S.O.D.をよく聴いている。単純にかっこいいから。

そのかっこ良さの源泉は何から来ているのか、当時の時代背景を知ることが一つの助けになるとは思うけど、
そんな前置きは抜きにしても、とにかくかっこいい。
多分当時もクロスオーヴァーがどうのとか、ジャンルの壁がどうのとか抜きに、
なんじゃこりゃ、かっこいいーってなったから、S.O.D.は多大な影響を与えたんだろうなって思う。

「March of the S.O.D.」がたまらなくかっこいい。
難しいこと一切やってないんだけど、聴いていてじわじわと身体の奥底から
熱い何かが込み上げてくるのを感じる。ダンリルカのベースが素晴らしい。

そしてそこからの「Sargent D and the S.O.D」への流れがまた素晴らしい。
シリアスなサウンドではあるんだけど、ボーカルのメロディもギターリフもどことなくキャッチーで
凄く聴いていて気持ちいい。

「Milk」は、ナパームデスに代表される後のグラインドコアバンドに多大な影響を与えたと思われる曲。
ブラストビートって元はジャズの世界で生まれたみたいなんだけど、メタル、パンクのフィールドで
このビートを取り上げたのは当時かなり先鋭的だったらしい。

この曲がなかったらグラインドコアもデスメタルもなかったって言ったら言い過ぎかもしれないけど、
絶対に今後の音楽シーンは変わっていたんじゃないのかな。
しかし当時のチャーリーのドラムは凄いわ。

アルバムのラストは「Hey Gordy!」「Ballad of Jimi Hendrix」「Diamonds and Rust」の
秒殺三連発で終了。ふざけてる。ここら辺もグラインドコアに影響与えてそう。

ただし、このバンド、人種差別的な歌詞書いてるんで注意が必要です。
本人達はふざけてやってるんだけど、
それを真に受けてしまう真面目な方にはこのアルバム、無理だと思います。

「Speak English or Die」ですから。
英語話せない奴は死ねって言ってる訳です。

あと「Fuck the Middle East」なんて曲があって、この歌詞が凄い。

BEIRUT, LEBANON-Won't exist once we're done
LIBYA, IRAN-We'll flush the bastards down the can
SYRIANS and SHIITES-Crush their faces with our might
Then Israel and Egypt can live in peace without these dicks

他国を名指しで批判した歌詞に対して、リアルにクレームを受けたらしい。
このアルバムが売れてしまったことが多分本人達にとって予想外だったんだと思う。
多分ここまで売れると思ってなかったから、軽はずみでこんなこんな曲作ったんじゃないのかな。


まあ、色々あるけどS.O.D.はハードコアパンク、スラッシュメタルが好きな人は、
絶対に聴いておくべきアルバムだと思う。歴史的意義という点と単純にかっこいいという点で。

自分は80年代のハードコアパンクをもっと漁っていこうと思う今日この頃。


B00004NRW9Speak English Or Die (Platinum Edt)
Sod
Megaforce 2000-02-22

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Stormtroopers of Death 「March Of The S.O.D.」「Sargent "D" & The S.O.D.」
このライブ、マジで凄い。スコットほんとかっこいい。ビリーは凄い高さからダイブしてるし。
観客からして不穏極まりない。伝説のライブって、こういうのを言うんだろうな。

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The Cardigans 「My Favourite Game」

自分が中高生の頃、カーディガンズはやたら流行っていた。
スウェディッシュ・ポップなんて言葉が出来るくらい、このバンドの影響力は強かった。
プロデューサーのトーレヨハンソンはすっかり日本で大人気のプロデューサーとなり、
彼がプロデュースした原田知世、ボニーピンクなんて結構売れていたように思う。

ただ、あまーくて爽やかな彼らの音楽は、血気盛んな男子にとっては好んで聴くようなものではなく、
アルバムを図書館で借りて聴いてはみたものの、最後まで聴くことは出来なかった。
「Carnival」「Lovefool」はやっぱりいい曲だなーって思ってはいたけど。

元々そんなに好きではなかったので、日本でのブームが一段落感した後は、
当然ながら彼女らの音楽を聴くことはなかった。
大学に入ってからはラジオという情報源がなくなり、自分が好みと思う音楽しか聴かなくなったから、
1998年にリリースされた『Gran Turismo』というアルバムを耳にする機会は、一切無かった。

そんなこんなで時が経って、接点が出来そうだったのが2006年のサマソニ。
当時よりも聴ける音楽の許容幅が広がっていた自分にとって、
昔ラジオで鬼のように流れていたカーディガンズのライブを観てみたいと思ったのは自然の流れだった。

ただ、結局その時に僕は彼女らのライブを見ていない。
タイムテーブルを紐解くと、マリンでAvenged Sevenfold、Zebraheadを観ていたためだった。
ちなみに初めて観たアヴェンジドのライブは、免疫がなかったこともありイマイチもいいところで、
カーディガンズ観ておけば良かったと後悔したのを思い出す。ゼブラは良かったからいいけど。

てか改めてこの年のサマソニ凄いよ。
トリにメタリカ、ダフトパンク、フレーミングリップス。この被り、極悪過ぎる。
http://www.summersonic.com/06/timetable.html

折角のチャンスを逃したせいで、結局カーディガンズとの接点はなくなった訳だけど、
今年のサマソニに出演することが決定。どうやら耳慣れないアルバムの完全再現をするという。
タイムテーブル出てから、他に観たいものもなかったので、
どうせライブ観るならアルバム聴いてみようと思って、ブックオフの250円コーナーで見つけて購入。

そんでアルバム聴いたけど、自分の想像していたカーディガンズと全然違っていた。
凄くダークな世界感。あの甘くて爽やかなカーディガンズはいなかった。
これはファンの中では相当な賛否両論になったんだろうなと想像出来るような変わりっぷりだった。

でも、自分は凄くかっこいいと思った。
あのダークな世界感にニーナの歌声が凄くマッチしていて、今まで聴いたことがないような世界感。
たぶん発売当時であっても、自分が聴いていたらハマっていたんじゃないかっていうような仕上がりだった。

一気にサマソニのライブに期待が膨らんで、当日彼女らのライブを観ることになった。

「Paralyzed」「Erase / Rewind」の二曲でいきなり心を掴まれる。
CD以上にバンドの演奏がヘヴィ。ブラックサバスをカバーするくらい、
ヘヴィな音楽もルーツに持つ彼女らの音楽な訳だけど、そんなルーツがストレートに表に出てきた感じ。

ニーナの歌声はちょっとオバちゃんっぽい声質になってはいたものの、あの独特な声は健在。
バンドの音にボーカルが埋もれていないところは流石だと思った。
何だかんだで声量ある。ロックスター然としていた。小さい身体なのに凄くオーラ感じたし。

まず個人的に「Higher」がいきなりの山場だった。
壮大なスケールのバラード。ニーナの指先一つの動きまで目が離せなかった。
なんていうか人を感動させる歌声だった。ただボーっと彼女の歌に聴き入っていたのを思い出す。

中盤では多くの観客が求めていたカーディガンズということで、
「Lovefool」「Rise & Shine」をバンドは演奏。会場は大いに盛り上がる。

The Cardigans plays Gran Turismoと謳われていたけど、
昔の曲を織り交ぜてセットリスト組んだのは良かったと思う。フェスだしね。
てか『Gran Turismo』の曲、半分もやってないし。あのバンド名は何だったんだろう。

個人的なクライマックスは「My Favourite Game」。
かっこいいーーーの一言。バンドの演奏が凄くかっこ良くて、本当に良かった。
女ボーカルのロックバンドって数は多くはないにせよ、ありふれている感が個人的にはあったけど、
カーディガンズのロックは凄くかっこ良かった。

やっぱりニーナというボーカリストの存在は唯一無二だなーと。
個人的にはスウェディッシュ・ポップのニーナよりも、ロックスターのニーナの方が好きだ。

『Gran Turismo』ってアルバムは実は『First Band on the Moon』よりも
ワールドワイドでは売れたアルバムで、何と300万枚以上も売っているらしい。
海外では『Gran Turismo』のバンドってイメージの方が強いのかも。
自分は好みは『Gran Turismo』だなーって思う。

一般的なカーディガンズのイメージに捉われることなく、
『Gran Turismo』は多くの人達に聴いてみてもらいたいアルバム。
かくいう自分がそうだったので。いや、かっこいいですよ。またライブで聴きたい。

(セットリスト)2012/8/19 Summer Sonic
Paralyzed
Erase / Rewind
You’re The Storm
Higher
Hanging Around
For What It’s Worth
Live And Learn
Lovefool
Rise & Shine
I Need Some Fine Wine And You, You Need To Be Nicer
My Favourite Game
Give Me Your Eyes
Communication


B00000DLVAGran Turismo
Cardigans
Island / Mercury 2000-01-01

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The Cardigans 「My Favourite Game」
革パンにタトゥー、傍若無人な振る舞い。ニーナ様のあまりものイメージチェンジっぷりに、
当時のファンの方は驚愕したんじゃないでしょうか。「Lovefool」での可愛らしいニーナ様とは全然違う。
意図的にバンドはこれまでのイメージを崩して、新たなバンドの姿を示したかったんだろうな。



The Cardigans 「Higher」
本当に素晴らしい名曲。『Gran Turismo』は素晴らしい。

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Unisonic 「Unisonic」

一週間経ってしまったけど、Unisonicのライブのこと。

去年のラウドパーク、自分のベストアクトはUnisonicだった。
あのライブは伝説と言っていいくらい、個人的にインパクトのあるものだった。
昔の自分の記事読むと、あのときの興奮が蘇ってくる。
http://hogeisendan.blog63.fc2.com/blog-category-62.html

あのときはスタンドで観ていたんだけど、次に来日したときはステージの近くに言って、
ファンの方々と一緒に盛り上がりたいと思った。
会社帰りでしかも金曜ということで正直キツかったけど、早めに前方を確保して、開演を待っていた。

チケットはソールドアウトこそしなかったものの、中々の入り。
自分より年上っぽい人の方が多い。あまり普段行くライブにはない光景だった。

ライブの一発目はアルバムと同様に「Unisonic」。
キスクは最早お馴染みになったスキンヘッドで登場。そしてグラサン着用。
ロブハルフォードばりのルックスに一点の曇りもなかった。あのときと全く変わってない。

そしてこれまた変わっていないのがボーカル。
元々彼らのデビューアルバム『Unisonic』は、Helloweenの曲みたいな超高音の曲はなく、
キスクが歌いやすそうな中~高音のメロディを据えた曲が並んでた訳だけど、
それにしてもキスクのボーカルの存在感は際立っていた。凄い。

サビでは観客にコーラスを求めて、ゆーにーそにーーーっく!と。
観客にもアルバムの曲は浸透していて、一曲目から大いに盛り上がる。
バンドの演奏も完璧と言わざるを得ない。特にマンディのギターが凄くいいと思った。

ストラト使いのギタリストって、あんまり好きなギタリストいないんだけど、
彼はストラトのトーンを活かしたフレージングと奏法で、
ストラトというギターの魅力を引き出していたように思う。

続けざまにポップなメロディが印象的な「Never Too Late」。
この曲でもサビのキメのフレーズはしっかり観客がフォロー。

『Unisonic』というアルバムはHelloweenみたいな
パワーメタルを求める方々には不評だったみたいだけど、
自分は名盤と呼ぶ程ではないにせよ、今の等身大の彼らの魅力が詰まった、
素晴らしいアルバムだと思っていた。

キスクが無理なく歌えて、かつ気持ちよく歌える曲。
ポジティブなフィーリングに溢れた彼らの楽曲は、ライブで大いに映えていた。

そこから続いたUnisonicの楽曲は派手さに欠けることもあり、
若干観客のテンションが落ち着いた感があったけど、キスクの煽りもあり、
別に盛り下がっていた訳ではなかった。手拍子はずっと続いていたし。
「My Sanctuary」はマンディのギターのカッティングがかっこ良かった。

中盤、キスクがMCで自分の容姿の変化をネタにした後に(髪も抜けて腹も出たみたいなこと言ってたような)
昔の曲を歌うぜ、といった感じで始まったのがあのイントロ。

March of Timeだー!

イントロのツインリードで観客はこの日一番の盛り上がりに。湧き上がる大歓声。
自分の隣のブロックではステージに向かって観客が凝縮し始めた。
そしていかにもハロウィン節の高速ツーバスフレーズが始まると、軽いモッシュが起こる程だった。

オーソドックスなメタルバンドのライブとしては、かなり珍しい現象だったように思う。
それくらいこの曲は観客のテンションを上げたということ。

またこの曲で凄かったのはやっぱりキスクのボーカル。
この曲のサビは超絶ハイトーン使うんだけど、全くフェイクを使わずに原キーで歌っている。
神々しいと思った。ここまでボーカリストに対して、凄いと思ったことはあまりなかった。

ライブ終わったときに思ったけど、メタルというジャンルに関して言えば、
ロニージェームスディオ以来だと思った。

自分がこれまで好んで観てきたメタルバンドのライブって、
ボーカルが「かっこいい」けど、「凄い」と思うことってあまりなかったと思う。
キスクの超絶的なハイトーンを聴いていると、素直にすげーって気持ちが沸いてきた。
ディオのボーカル初めて聴いたときと、同じような感覚だった。

ライブ動画観てるとピッチは不安定だし、決して上手いって感じはしないんだけど、
でも、すげーって思う。彼の独特な声質に助けられている部分も大きいのかな。
とにかく、マイケルキスクという人は、ボーカリストになるために生まれてきたような人に思えた。

そこからはまた『Unisonic』の曲に戻るんだけど、
一度観客の興奮がピークに達したこともあって、
観客のリアクションもどんどん良くなっていったように思う。

壮大な「Star Rider」ではコーラスに合わせて観客も歌ってて、
ライブのハイライトって感じがしたし、
シャッフルの「Souls Alive」もノリやすいリズムに合わせて、
観客が気持ち良さそうに身体を動かしていたのが印象的だった。

ここら辺で感じたことだけど、明らかに去年のラウドパークで観たときとバンドの完成度が違う。
あれからアルバムを完成させて世界をツアーしていく中で、
あっという間にパーマネントのバンドのような佇まいを見せていた。

バックを固める方々は当然ながら敏腕ミュージシャンだから当たり前として、
キスクに余裕すら漂っているのが印象的だった。
ラウドパークのときは表情を見てて苦しそうだなーって思うところもあったけど、
今回のライブでは全く不自然さを感じる場面はなかった。

正直、マイケルキスクという人に第二の全盛期が訪れたんじゃないかって思った。
彼はソロでアルバム出している訳だし、失礼な言い方だと思うけど。
でも本当にインパクトあった。そして自分はキスクのボーカルが好きなんだなーって感じてた。

ラストの「Never Change Me」は自分がアルバムで一番好きだった曲。
どことなくこの曲はBon Joviを彷彿させるような、メロディアスなハードロック。
今のUnisonicがやりたい音楽がここに現れているような気がした。
聴いていても気持ちいい。たぶん演奏していても気持ちいい。とにかくそんな音楽。

でもサビをまるまる観客に歌わそうとしてたのはどうかと思った。
流石にそれは無理だった…。ちょっとキスクが残念そうだったのが、申し訳ない気分を呼び起こした。
次観るときには歌詞を覚えて歌ってあげよう。

そういやキスクがサビ前のフレーズをカイハンセンに歌わせようとして振ったはいいものの、
不意を突かれたカイはマイクの前にいなかったため、無音状態になった瞬間があった。
笑った。もう少しリハーサルしとかんとダメだよ。

本編が終わって少し経つと、カイがステージに登場。
一通り観客を煽ってから、弾き始めたのがあのリフ。

Future Worldだーーー!

これまた観客は大熱狂。あのイントロのギターリフは燃える。飛んだ。
当然ながらキスクのボーカルはCD通りの原キー。
サビでは観客が大合唱。あの曲のサビのフレーズは分かりやすくて、とっても好きだ。

We all live in Future World!

何て素敵な歌詞だ。
ジャーマンだから歌える歌詞だと思うけど、なんかそのセンスが日本人に近くて、
だからハロウィンって日本でも人気あるのかなと思ったり。

当然ながらラストはあの曲です。またピロピロしたツインリードでスタート。

I Want Outだーーー!

個人的にサプライズとしか言いようのなかったラウドパークのときのような感動はなかったけど、
やっぱりこのイントロを聴くと、分かっていても、燃える。
自分が昔ハロウィンを聴いていた頃の気持ちが蘇る。

周りのお客さんと一緒にサビで拳上げて合唱して、ギターソロに合わせて合唱したりと、
ラウドパークでは出来なかった、興奮の輪の中に自分の身を置く、という
今回のライブの目的が達成されて大満足。

何も文句のない中でUnisonicのライブは終わった。
自分が求めていたものを、全て出し切ってくれた。
最後メンバーがステージで肩組んで一礼したとき、心から拍手と歓声を送った。
周りの観客のリアクションも、自分と全く一緒だった。


ラウドパークの時には懐古の感情が先立って、キスクが戻ってきた!っていう感動があったけど、
今回のライブは、今のUnisonicというバンドそのものを観せてくれたライブだった。
等身大の現在進行形の彼らのライブは、本当に素晴らしかった。

Unisonicはあくまで各人のサイドプロジェクトという位置づけだと思うけど、
是非ともまた数年後に活動を行ってほしい。
キスクのボーカルを活かせるのは、やっぱこのバンドだよ。

(セットリスト)2012.9.7 渋谷AX
Unisonic
Never Too Late
Renegade
King For A Day
I've Tried
My Sanctuary
March of Time
Over The Rainbow
Star Rider
Guitar Solo
Souls Alive
We Rise
Never Change Me

Future World
I Want Out


B007QHKMTOUnisonic
Unisonic
Armoury Records 2012-05-22

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Unisonic 「Unisonic」
2011年のラウドパークでのライブ。やっぱりこのときはキスクちょっと苦しそうな感じがする。
今回のこの曲での佇まいは、実に堂々たるものだった。

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Green Day 「Boulevard Of Broken Dreams」

今日もいつものように自分自身の記録を目的に書いているような内容です。


ここ最近、自分が悪い意味でバカになっている気がして、色々と本を読んでいた。
そんな中で読んだのが、小熊英二さんの「社会を変えるには」という本。

4062881683社会を変えるには (講談社現代新書)
小熊 英二
講談社 2012-08-17

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タイトルに対して期待される「社会を変えるには」という点に対して、
自分が薄々と直感的に感じている内容を超えるような新しい視点を提示している訳ではなかったけど、
このような論考が、平易な文章で書き下ろされ、新書として刊行されたことに対して、凄く感銘があった。

自分がこれまで学者の方々に期待していた内容を、小熊さんという方はやってくれたなーって気がする。
それは決して彼の意見に共感するとか、彼の意見を正しいと支持するとか、そういったことではなくて、
何となく多くの人々が感じているであろう「社会は変わらない」という閉塞感に対して、
学者側から打開のための考察材料を、整理した上で提示してくれたということにある。

文章量は多いけど、読みやすいのですぐに読み終えられる。
多くの人に読んでみてもらいたいと思った。


これはまた別の本、柴田三千雄さんの「フランス革命」という著書からの引用だけど、
革命が起こるための条件として、下記の3条件が考えられると一般的に言われているとのこと。

①既存の支配体制の統合力が破綻すること
②大規模な民衆騒擾、都市や農民の民衆蜂起がおこること
③新しい政治集団になりうるものが存在すること

自分はどうせ社会を変えるなら、急進的に変えてしまうことを望んでいる人間、
つまり「革命」を望んでいる人間ではあるんだけど(正直な話、お祭り的な感覚があることは否めない)、
現代の日本において、よっぽどの出来事が無い限り、上記の3条件が揃うことはないと思う。

特に②のハードルが大きいような。
日本人って人間が出来てるから、国内という範囲において暴力による体制打倒は望まない。
恐らく日本外からの脅威に対してしか、民衆の蜂起っていうのは起きないと思う。

今それなりの方々が参加されている反原発運動を眺めてみると、
正直上記3条件のどれも揃っていないし、決して革命に繋がるような運動ではないと思う。

①の視点で見れば、決して統合力が破綻した訳ではなくて、
体制の中で隠蔽されてきた史実が露になったということだと思うし、
②の視点で見れば、反原発運動は暴力を否定した運動であることが明確である。

また③の視点で見ても、今の反原発運動は組織化され政治的イデオロギーに支えられた運動というよりは、
反原発という旗印の下に「人々同士の緩やかな繋がりにより集結した」運動のように思える。
国会前の反原発デモには、その性質が如実に出ていると思う。

決して「革命」には繋がらない反原発運動だけど、では効果がないかというと、
明らかに効果が生じていると思う。政治的なパフォーマンスとしての利用という側面はあるにせよ、
世論を意識させた上で、将来的な原発ゼロという指針を引き出したのは、
当然ながら「完全」ではないにせよ、反原発運動の一つの成果ではないかと個人的に思っている。

自分は将来的に「革命」を望む人間だけど、それってあまりにも急進的過ぎるし、
きっと多くの人々の血が流れることは間違いない。

暴力を背景とせずに、理知的に「社会を変えられる」社会を作ることが出来れば、
恐らく世界史的に見ても、一歩前に進んだ社会となるんじゃないのかなと思う。
「社会を変える」一つの方法論が成功を収めるのであれば、大いなるブレイクスルーになるはず。


自分が何で社会との繋がりを意識するかというと、社会との繋がりを意識しなければ、
自分が生きる目的がなくなるからである。

自分を中心においた場合、自分にはあらゆる欲求が欠落している。
「何をやりたい」ということが全く欠如している。別にやりたいことが具体的にあるかというと、ない。
家族が出来れば別なのかもしれないけど、物質的に豊かな生活をしたいなんて欲求がない。
「自分が幸せになりたい」という気持ちが、自分のことを自分が好きではないので、沸いてこない。

もちろんどうせ生まれたからには楽しいこといっぱいしたいし、
だからこそ酒飲んだり、ライブ観に行ったりってのがあるんだけど、決してそれは生きる目的ではない。
どうせ生きるなら、楽しく生きようという考えに基づいた行動である。

前にも書いたことかもしれないけど、自分が生きることの目的は、
僕が世話になった人達、社会に対して、恩返しがしたい、ということだと思っている。

ちょっと前に自分が書いた記事。あのときと考えは何も変わっていない。
http://hogeisendan.blog63.fc2.com/blog-entry-361.html

そうなると「社会」に対して自分が何を為すべきかということが、
直接的に自分が生きるということに対するテーマになる。
だから自分は稚拙ながらも「社会」に対する分析は常に行っていこうと思うし、
今の「社会」を形成してきた歴史について、もっと勉強しようと思うんだと思う。

自分が生きる今の社会が決して良いとは思わないからこそ、
「社会を変えるには」というのが自分にとっての生きるテーマになる。


その具体的方法が政治家になるとか、活動家になるとか、
決してそんな短絡的なものではないと自分は思っている。

当然ながら多くの人々に影響を与えることというのが、
そのための手段として最も優れているということは間違いない事実ではあると思うけど、
でも「広く」というアプローチとは別に、
「身近な」社会から変えていくというアプローチもあって然るべきだと思う。

今の自分の状況は結果論でしかないけど、たまたま今身を置いている会社の中で、
典型的な日本の会社の縮図とも言えるような環境の中で、
自分がどんなことが出来るのかというのは、十二分に面白いテーマである。
自分の会社だけではなく、旧泰然の会社が変わっていけば、絶対に社会は変わると思う。

今の自分はリーマンである。

リーマンなんて身分保障されているし、特権的階級ではあるだろうけど、
でもリーマンだから社会を変えられないなんてことは絶対にない。
別に政治活動とかデモに参加するとか、そういった形にこだわる必要はないはず。
アプローチの仕方は各々が考えるべきことだと思うし、自分は自分のやり方でやっていこうと思う。

ただ、一応言っとくと、でも今の会社がもうどうしようもないと思ったら、
半年後くらいにすぐ脱落してるかもしれない。
決して自分の「会社」を変えることが、自分の生きる目的ではない訳だし。


こんな歳になってから、ようやく自分の行動指針が明確になってきたような気がする。
普通の人間なら20代の前半にでも自己を確立して、明確な行動指針を立てて、
目指すべき「何か」をどう目指すのかについて戦略を立てて、生きるもんなんだろうと思う。

そういう意味では、自分はゆとり世代である。
ちょっと遠回りしすぎていると思う今日この頃。


B0002OERI0American Idiot
Green Day
Reprise / Wea 2004-09-21

by G-Tools



Green Day 「Boulevard Of Broken Dreams」

テーマ : お気に入り&好きな音楽
ジャンル : 音楽

プロフィール

捕鯨船団

Author:捕鯨船団
1979年生まれ。
東京都町田市在住。
電子部品の技術開発に従事。

30超えにも関わらず、
楽器をドラムに替え、
学生時代以来のバンドを始めた
今日この頃。

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