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Muse 「Guiding Light」

MUSEのライブ、良かった。
でも、ノリ切れなかった。もっと突き抜けたかった。記憶が飛ぶような体験したかった。

セットリストの流れ、そして曲と曲の「間」がその原因だった。
一曲一曲の演奏は当然の如く素晴らしかったし、
曲間に挟まれるセッションもかっこ良くてシビれた。

特にクリスとドミニクのセッションは良かった。
めちゃめちゃ硬質で重い音の応酬。メタルバンドみたい。
マシューが目立ちまくってるバンドだけど、この人達のリズムあってこそのMUSEを再確認。

でも、そういったセッションが流れの中で生きていなかった気がした。
マシューはギターのチェンジを頻繁にやっていたのもその要因。
せっかく気持ちが盛り上がって、畳み掛けてほしいところで、ブレイクが入ってしまう。

なんかその繰り返しだった。
あと一撃で昇天できるのに…、って寸止め感があった。

『The Resistance』の曲が、今までのMUSEの中で異質な曲が多くて、浮いてたってのもあった。
新しいアルバム、実はそこまで気に入るまでには至らなかったんだけど、
「United States of Eurasia」「Guiding Light」なんかはそのスケール感にびびった。ライブ栄えしてた。

でもギターが前面に出ていない曲ばっかりだから、過去の曲の間に挟まれると、
音がどうしても薄く聴こえて、違和感があった。
『The Resistance』からはもっとまとめてやってくれた方が、もっと世界観に浸れたと思う。
演奏も良かったし、曲の魅力も伝わってきたんだけど、歯がゆかった。

そして「New Born」「Plug In Baby」といったキラーチューンのテンポが、今までより遅かった気がした。
別に速けりゃいいってもんじゃないけど、ここら辺の曲は勢いで持っていってくれると、
気持ち良かったのになー、と。ここら辺もまとめて畳み掛けてほしかったな。


『The Resistance』というアルバムは、今までのMUSEからの変化を試みた作品だったと思うんだけど、
ライブにおける彼らも変化しようとしてるのかもなーと、思った。
メタルばりのギターリフが炸裂する「Stockholm Syndrome」をやらかったのも、その片鱗かも。
結構周りで、「ストックホルムやってほしかったー」って声、聴こえた。

今までのMUSEはとにかく個性的なマシューのギターを核として成り立ってきた訳だけど、
彼らはより普遍的なロックバンドを目指しているんだろうなってことを、今回のライブで感じた。
下手したらロックのフォーマットも超えようとしていくのかも。
どんどんスケールの大きなバンドになっているのは間違いない。

一方でフジロックで観たような、半ば狂気的な衝動のライブってのは、
もう観れないのかもって思ったり。

こればっかりは分からないけど、MUSEに関してはどんな道に行こうが、
絶対クオリティの高いもの見せてくれるのは、まー間違いないと思う。
早くも次の展開が楽しみ。


今日のライブでは、あの「Can't Take My Eyes Off You」のカバーをやってた。
特に変態的なアレンジをしていた訳ではないけど、すげー良かった。
スターではなく、音楽ファンとしてのマシューを見れた気がした。

あと、印象に残ったのは、やっぱりニューアルバムからの「Guiding Light」かな。
マシューの歌とギターソロはたまらなく美しかった。
これで「Invincible」なんてやったら、堪らなかっただろうな…。


つくづく惜しいライブだった…。
過去のライブが凄すぎて、期待が高すぎた分、ハードルがとんでもなく上がってしまったようです。
MUSEに求めるのは、卒倒とか呆然とかそんなレベルなんだよなあ…。

勿論、いいライブではあったんだけど。


(セットリスト:2010/1/12 日本武道館)拾いものです。
Uprising
Map of the Problematique
Supermassive Black Hole
New Born
Hysteria
Guiding Light
Dead Star
United States Of Eurasia
Can't Take My Eyes Off You (Andy Williams cover)
Undisclosed Desires
Resistance
Starlight
Time Is Running Out
Unnatural Selection
(Encore)
Exogenesis: Symphony, Part 1: Overture
Plug In Baby
Knights of Cydonia


B002GZQYMKThe Resistance
Muse
Warner Bros. 2009-09-15

by G-Tools



Muse 「Guiding Light」 音のみ

テーマ : お気に入り&好きな音楽
ジャンル : 音楽

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No title

なんとなく判る気がします
私は、途中でお腹空いたなあーって思う余裕がありました

でも、Starlight とKnights of Cydoniaが聴けてよかった!
それだけで満足です♪

No title

確かにちょっとテンポ遅かったですよね。
音も、ボリュームもう少し上げてもよかったんじゃないかと。
あと、助っ人みたいな人、いつもいましたっけ??
いつぞやのサマソニで見たときは3人だけでプレイしてた記憶があるんですが…。
だからマシューがギターかつぎながらキーボード弾いてて忙しそうだったけど、それがかっこよかった。
3人でよくあれだけの音だせるなぁって感動したんです。

今はハードルあがりすぎちゃって、あのときの衝撃を超えることはもうないのかもしれません。

Re: No title

>non cloudさん

今年もよろしくお願いしますねー。

僕も「Starlight」 と「Knights of Cydonia」好きです。ライブ栄えする曲ですよね。
実はアルバムだと僕、『Black Holes and Revelations』が一番好きなんですよ。
だから、このアルバムから演奏してくれると燃えるのであります。

昨日のライブだと、「Knights of Cydonia」のイントロのギターフレーズを
客がコーラスしてたのが印象的でした。
僕も思わず乗せられて歌ってしまいました。

MUSEに対する不満って、ほんとにバンドが好きだからこそなんですよね。
また日本来たら絶対ライブ行きます。


>えりっくさん

実はサポートメンバーって昔からいたんですよね。
客からは見えないところにいたみたいです。
とはいえ、あくまで一部の曲だけだったように記憶しています…。

「New Born」はマシューが自分でピアノ弾いて、一気に盛り上がって、
バンドでの演奏に突入ーってのが良かったんですけど、昨日はサポートに任せてましたね。
ちょっとがっかりでした。

あと、昔はギターで変態的な音作りしてたんで、音の厚みが半端じゃなかったんですけど、
昨日は良くも悪くも、ボーカルが映えるような音色に調整されてましたね。
音が小さく聞こえたってのは、そこら辺が原因の一つかもです。
そこら辺も、彼らの変化なのかなーと思っています。

まーMUSEに関しては、かつて以上の衝撃を求め続けてライブに行き続けるんでしょうね。
やっぱ好きなんですよ、このバンド。
プロフィール

捕鯨船団

Author:捕鯨船団
1979年生まれ。
東京都町田市在住。
電子部品の技術開発に従事。

30超えにも関わらず、
楽器をドラムに替え、
学生時代以来のバンドを始めた
今日この頃。

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